7月8日
早朝、山にはガスがかかっていて肌寒い。陽が当たり、ヤクの糞で暖をとる。右岸への渡渉も問題なく渡れて、やがて段丘草原状となり目の前に広がる谷は途方もなく広大だ。1時間も進むと背後の185度に5961mの雪峰が聳える。GPS 4881m N29 06 146 E83 33 743 から185方向、199方向に5761m
 12時20分 GPS 5117m N29 07 756 E83 35 939から155方向に6154mの岩峰が見えた。高度は低いが素晴らしい岩峰なのだ。ここから1時間進むと右手の地図上5174mとあるガミ・バンジャンへの路があり、ブルーポピーが沢山咲いていた。この手前に国境への峠、Dhaknak Bhanjyang(SanaLa) 5465m,国境標識17への路があるはずだが、路は崩壊した岩屑で埋もれているのか見出せなかった。殆ど現在では使用されていないのかも知れない。このNakhkhem Kholaの本流の路もツァルカの人々は現在使用していないらしく人の通った形跡は見られない。ヤクのフンも少ない。プレムの話では、このシーズンは沢山の交易の人達で賑わう…?というので会うのを楽しみにしていたのだが、全く出会わなかった。
地図上5265mの国境側にChanaboro 5897mは前衛峰の5885mと5814mの双耳峰の間の奥にあって、ここからでは見えない。左岸の5962mの北側を大きく廻り込んで国境の峠Chanagor Bhanjyang 5665m へ路が逆くの字に曲がり込むところをベースキヤンプとした。GPS 5562m N2908 453 E83 39 526西のトルバ側には青空が広がり、真黒な山々が連なるがムスタン側の山には真黒な雲が出て天気が悪い。
 
8時出発。テント場の前の本流を渡り、地図上4946m表記の少し上流から谷は大きく広がり、
正面に国境の5992mから東の山々が見えて来た。
左にガレ場の斜面にはDhaknak Bhanjyang(Sana La) への路があるはずだが、
顕著な踏み跡がみられなかった。
 
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花左:ブルーポピー(Meconopsis Horridula)は、この辺りから沢山咲いていて、ベースの辺りでは無尽蔵にあった。
花中:この花はスネルグローブ「ヒマラヤ巡礼」にも出てくる。ドルポには沢山咲いている。
Phomisrotataで乾燥地であっても力強雑草の如く…。
花右:僕が観たトルボでは、花は一つが多かった。こいつは二つの花が咲いていた。
下:横長の写真GPS 5004m N29 06 146 E83 34 723でツァンパのランチ?。
正面に国境の山が見え、左側のガラ場の上部が西の谷へトラバースして
Dhaknak Bhanjyang(Sana La) への路があるはず…。
下流にはツァルカへの東の山々、東(右)は奥から5962m、Ghami Bhanjyangへの谷が入り、
少し雪が付いてる5856m、5700mから右に谷が入っていて雲のあるピークが5821mと続き、
ツァルカへの山となる。 山はショモナイけど、谷の広さがすごいでしょう?
 
GPS 5117m N29 07 756 E83 35 839から155方向に見えた6154mの岩峰のピークのカッコいい山が見えた。
トルボの中でもこんないい岩のお山がある?登ってみたい山のひとつにしておこう。
 
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Ghami Bhanjyangへの路を過ぎて、西側のDhaknak Bhanjyang(SanaLa)への
ガレ場の尾根(下流から左につづく)が切れて谷が正面国境の山に入ると奥にChanabolo 5897mがあるはず…。
黒く雲の影辺りがArniko Chuliのはず…。右の三角のピークはGhami Bhanjyangへの路の北にある5962m
 
キッチンボーイが前を元気に歩いて行く。スニールは18歳の子供で EXP.は初めて…、
キッチンボーイなんて何かも知らない。水汲み、洗物だけしかまだ出来ない。
5962mの裾野側を進むと国境の山の右端にアルニコ(アラニコ)チュリー峰らしきものが雲の下に見えた。
左(西)にはコルもあるので、こいつに違いない!
 

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