7月26日

キャンプから右岸の高巻き道を進むと広いU字状となり、浅い丸池(GPS 5311m N29 18 888 E83 25 124) ここまで2時間半、パンケーキ2枚のお弁当をミルクティで流し込んだ。周りには、一段と大きなブルーポピーやE96方向にピンドゥー・バンジャンが見える。その右は5822mで黒ずんだ雪がへばりついている。

ガラ場の急な登りから、ポカリの上をトラバースしてピンドゥー・バンジャンはすぐだった。この峠には国境標識16があるはずだが、ガラガラの岩が重なり合っていて発見できない。峠の向うチベット側には5っの緑色のポカリがあって、北北東にチュンクン・コルシャは約30キロも真直ぐツァンポへと流れている。このピンドゥー・バンジャンの峠付近のガレ場は、近年通行量が少ないのか、全く整備されていない。カッチャルの路を整備しながら進むことになった。さあ!これからチュンクン・コルシャへ突っ込み開始。空は黒い雲がかかり、霧も出てきて「雲隠れ」にはいいだろう。

10キロ進む。標高差のほとんどない川は流れが、ゴチャゴチャになっていて何処を渡れば近道が解らない。放牧された大きなヤクが数頭がこちらを伺い、威圧的な態度で頭を上げる、その大きな角が不気味。2時間進んで左岸に大テントがあり、放牧された百頭以上のヤクを牧童達が集めるところで、プルバは彼らに挨拶をして、僕たちはチェキャップへ行くことを話して路の方向を確認した。川の左岸の山々はマリユン・ラ(マリン・マユン)の方向で、一番低い所を越えれば(5800m)マユン・タルのあるムクディン・コーラの右俣の谷へ出られる。北には札東(Ghu Gompaのある)へ出れる自動車道の峠が見える。
 
キャンプから南を見ると正面にカンテガ(Chanmar Kang)6080mが立派に見える。この山を最初に知ったのは[Nepal Trkking : Christian Kleinert,Photo: Gunter Hauser Munich」にあるDugun Kang 6060m。概念図はインド1インチ1マイルの地図がベースである。学研「世界山岳地図集成」ヒマラヤ編のKanjiroba Himal(吉永定雄)では書かれていないが、「ヒマラヤ:TBV報告30号・東京山旅倶楽部」のTORBO & KALIGANDAKIには6059mの標高で記してある。
 
カンテガ(Chanmar Kang)の右(西)にある5857mと5871mで、5857mの魅力ある尖がった岩峰もここから見えた。
 
5311mの丸い池のほとりには、ブルーポピーと名前が解らない(Himalayan Larkspur科かWeiber Enzian科かもしれない)花が一面に咲き乱れていて、目指すピンドゥー・バンジャンが遠くに見えた。峠まで、トルボの谷で一番多くブルーポピーが咲いていて、花も大輪のものが多かった。
 
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峠の近くに来るとガレ場が出て来て、カッチャル路の土木工事作業がふえる。
 
峠の東の5822mの西には、黒ずんだ残雪があり、新地図にある小さなポカリがあった。ここから峠へは大きな石がカッチャルの脚を痛めつける。ティンキューのガイド、プルバ君とツルジム、ジャングル・カンチャは記念写真に納まった。
 
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峠の標高は5600mとなっているが、GPSでは5621m N29 18 791 E83 26 380の値が出た。5つのポカリには名前がなくて手前の小さなポカリまで150m程下る。平らな台地を1キロ下るとカンクン・バンジャン(チュクン・ラ)への路と合流するチュクン・コルシャ(竺貢川)へは200m下る。左から二つ目の山5925mで、雪山はロシアンマップの6270mである。ボンダリーマップ(1979)の6022mだろう。
 
5400mラインから北へトラバース気味に下降して、5179mの川床に下りる。チュクン・コルシャに降り立ち、前方右の斜面が降りている所まで8キロある。振返るとピンドゥー・ラの東、5804m、5834m、5845m、一段低い5750m、5826mがあって5800mラインが続き左からの尾根の斜面の見えない所に5564mのチュクン・ラ(Kang Kung Bhanjyangがある。
 
川床のグラスと流れを縫うように30分進んだら、放牧されたヤクの数十頭がいた。彼らはしばらくはこちらを見ているが威嚇すると川に飛び込み逃げ出した。
 
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峠から2時間進むと数百頭のヤクが放牧されていて、チベッタンの放牧テントがあった。ガイドのプルバ君は5〜6人の牧童と流れが大きくなった向う岸に張られたテントと挨拶をして、こちら側にテントを張ること、西ムスタン、アラニコチュリー東のチェーキャップ・バンジャン(Jyanglatunpu Bhanjyang)へ行く路を尋ねた。キャンプ地から西側を見ると先程の牧童達が馬に跨り、またたく間に数百頭のヤクを集めた。雨は一行に止まないけれど、遠く青空に、うねる山が見えて、グルソンブ・ラもはっきりと確認できる。ここには自動車道が通っている。

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